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暖冬 [日常]

デイアフタートゥモーローという映画があった。面白そうなので、映画館で見たかったがかなわず、ビデオ発売と同時にレンタルで見たかったが、いつも貸し出し中でかなわず、みんなに忘れ去られた頃になって、ようやく見た。そのため、まだ記憶に新しい。
まだ見ていない人には申し訳ないが、映画の中心は地球温暖化によるとんでもない異常気象である。異常現象の始まりは、極地の氷が溶け、海水の塩分濃度が下がった事による海流の突然の変化である。これが、信じがたい寒波を引き起こし、「アメリカ」が一瞬にして凍り付くというストーリーだ。
これだけの大規模な気象異常というスケールなのに、テーマは家族愛という、例によってアメリカンなストーリーなのだが、一応この映画のキーポイントは塩分濃度というのが海流の重要なファクターとなっているという点にある。タイトルの、あさってというのは、100年後ではなく、1ヶ月先でもなく、あさってにも起こりうる話だという意味であろう。(映画の解説を読んだわけではないので、想像)
この海水の塩分濃度の低下が驚くほどのスピードで起こっているというのが、先日ニュースで流れた。そして、この暖冬である。ヨーロッパでは雪不足でスキーの大会が軒並み中止に追い込まれているという。極地の氷はどんどんとけて、いずれ北極の氷は無くなるといわれている。
温暖化でやり玉にあがるのが、二酸化炭素である。確実に人間生活が排出している物なので、すぐに問題視されるが、地球上の温室効果ガスの中での割合は決して高くない。物理学会でも一部の研究者が、炭酸ガスのみ取り上げる事を問題としている。しかし、重要な点は、人間がある程度コントロールできるのは、炭酸ガスのみだというところだろう。とはいうものの、それこそ明日から原始生活に戻れるというものでもなく、ある意味どうしようもないレベルに達しているという感じである。
おそらく程度の差はあっても誰しも同様な気持ちで生活しているのではないだろうか。我々、研究者も省エネ・省資源は研究の達成目標の大きな位置を占めているが、その成果が果たして人類滅亡に間に合うのか、せめて延命をはかれるのかどうか。はなはだ疑問である。
今年の暖冬は、警鐘であることは間違いない。しかし、来年は寒い冬が来るかもしれない。すると我々はすぐに問題を忘れてしまう。まあ、人類に限らず、地球上の生物はすべからくそうやって生きているのであろう。


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