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仙台で自転車のメンテナンス [日常]

遠隔地の自転車のメンテは面倒だ。自宅の自転車ならどうとでもなるが、遠方だとそりゃあもう大変だ。この週末、仙台に住んでいる家族の電動アシスト自転車の後輪のリムが削れてしまったので、そのリム交換をやってきた。もう6年以上使っている自転車だ。前輪はディスクブレーキなのだが、後輪はVブレーキで、坂の多い仙台では相当な負荷がかかっているようで、これまで見たことも無いほどリムが削れて、一刻も早く交換しないと、いつリムが破損してチューブが飛び出してもおかしくないくらいだったので、事は急を要した。対応にはいくつかの選択肢があるのだが、これがなかなか悩ましい。

1.地元の自転車屋に持って行く。
リムが削れたので、交換してくれと自転車に持って行くのがおそらく一番妥当な選択肢だ。多くの人がそうすると思うのだが、自転車屋にもよるが、リム交換を提案する自転車屋は多くないと思われる。完全に(悪い)想像だが、リムの状態を見れば、対処が必要なのは自転車屋ならわかる。さて、一番簡単なのが、後輪の交換だ。できあがった後輪を購入して、後輪を交換すれば自転車屋としては作業が楽だ。しかし、この自転車、後輪に8Sの内装変速機が組み込まれており、そのパーツだけで18000円くらいする。後輪全体の交換のパーツ代は、確か4-6万円だったと記憶している。工賃がサービスになったとしても、この出費は大きい。これなら安い電動アシスト自転車を買った方がまし。そう、おそらく自転車屋は、新しい自転車の購入を勧めてくると思われる。だいたい6年も乗って、リムが削れた自転車なので、そこら中ガタが来ており、まあ普通なら買い換えてもおかしくない。実際、私もそれを考えた。

2.自分で後輪を買って交換する。
自転車屋の作業を信じていないというのが大きいのだが、通販で後輪を購入してしまい、それを仙台に持って行き、交換する。これは私にとっては一番まともな選択肢なのだが、やはり値段が高い。

3.それならいっそ、自分で後輪を組むか
これも考えたが、上述の通り内装変速機が高額だ。変速機、リム、スポークを買いそろえて組むと、25000円くらいかかる。完成品を買うよりは安いが、そこそこかかる。その上、ホイールの馴らしをする方法が無い。素人が組んだホイールをいきなり家族に使わせるのも不安だ。使い始めて1週間ほどで、再調整が必要になるはずだ。なによりも、これらのパーツを調べて正しく購入するのがかなり大変。実際、同じ型の変速機はすでに販売されておらず、一応互換性のある変速機はシマノのカタログにはあるが、ネットでの販売では見つかっていない。

4.やはり、リムだけ交換が一番安上がり
リムが削れたのを見たとき、即座にリムを交換すれば良いと思ったのだが、それに踏み込まなかったのには、いくつか理由がある。実際に、仙台でリムを交換するとなると、まず、同じリムを見つける必要があるのだが、これがその辺には売っていない。そもそも26インチのHE規格の36Hのリムなんて、普通じゃ売れないリムなので、ネットで買えるのは2種類だけだ。同じリムでは無いので、完全な互換性は無い。しかも、電動アシスト自転車では、スポークが普通の自転車と異なり、太いものが使われており、リム交換の際にスポークも交換するなら、その規格を調べて購入しなければならないのだが、これもなかなか良くわからない。現地には、事情の良くわからない家族がいるだけなので、スポーク長を計るのも難しい。さらに、現地でリム交換となると、振れ取り台やセンターゲージを購入して仙台まで運ばなければならない。自作の振れ取り台はあるが、重くてとても運べるものじゃない。そして、この件とも関係するが、馬鹿にならないのが交通費だ。仙台まで電車で往復すれば、新幹線なら黙って2万円を軽く超える。1度で済まなければそれこそ、新しく自転車を買った方が安くなる。
これらのマイナス要因を克服して、安上がりにリム交換をするにはどうしたら良いのかを、しばらく考えていた。で、結論は青春18切符だ。
振れ取り台は、安くて小型の物を新たに購入した。7800円程度だ。センターゲージも悪名高い安物を購入した。2100円くらいか。リムはアラヤのリムで2800円。念のため、リップルだけは買っておいた(980円)。後は既存のパーツを使うことにした。ネットで調べて知った「リムの引っ越し」という作業で、リムだけをそのまま入れ替える方法でリム交換を行った。後は振れ取り台で振れをとり、センターを出して、スポークテンションを交換前と同じくらいに調整して終了だ。
この作業のための材料と工具一式をリュックに詰め、自転車でJRの駅に向かい、午前9時の各駅停車に乗って6時間。仙台について、山の上までリュックを担いで登り、夕方から午前1時までかかって上記作業を終えた。再び工具をリュックに詰めて、午前6:30仙台発の各駅停車で5時間半かけて、もよりのJRの駅まで戻り、そこから自転車で自宅に戻ってきた。最悪にも最後に雨に降られたが、無事帰宅したところだ。青春18切符の威力はすごく、往復の旅費は5000円ほどなので、これよりも安い費用でリムを交換する事は不可能と思われるほど、安上がりだった。実際には、リムの状態や各種情報収集に、一度仙台に行っているので、プラス5000円ほどの費用がかかっているが、それでもかなり安上がりだ。
「リムの引っ越し」という効率的な手法を知ったので、これが可能になったのだが、本当ならスポークの交換はやりたかったので、そこが残念なところだ。長さの計算もし、価格も4000円程度だったので、費用は問題なかったのだが、新品のスポークに換えてしまうと、作業時間がおそらく数時間プラスされてしまい、週末に収まらなくなる可能性がある。また、新品のスポークだと、再調整が必要になる可能性が高いが、スポークの再利用なら、そのままの形で移行するので、おそらく再調整は不要だろうと思われる。
すべての作業を自分でやっているので、どこがやばそうか、だいたいわかっている。次回、チャンスがあれば、夏頃再度メンテに行って、やばそうなところのチェックをやりたいと考えている。

それにしても、遠方の自転車の整備は大変だ。交通費を削ると、その分体力が続かない。今回も実は体調がずいぶん悪くなった。片道6時間座りっぱなし(立ちっぱなしよりは良いが)、休み無く作業、また6時間座りっぱなし。老体にはこたえる。車で行くという選択肢もあるのだが、費用はともかく、運転がつらいので、電車の方がましだし、安全だ。つくづく、新幹線は速くて楽で良いなあと思った。

まあ、各ローカル駅舎のまえには満開の桜が出迎えてくれたので、景色には飽きなかったが。車内は空いていたので、新型コロナの感染リスクも高くは無かったし。仙台駅でお土産を買おうかと一瞬思ったが、持って帰る方法が無い事に気がつき、手ぶらとなった。

しばらく、ロードバイクに乗れていないなあ。Logicに3Tのシートポストを導入したので、試したいのだが。(別に何も変わらないと思うが)乗ったら、クロモリフレームが最高なのだが、見ている分にはやっぱりカーボンフレームが格好良い。一人で自転車に乗るのはコロナ感染のリスクも無く、ストレス解消に良いのだが。あ、あとダイエットにも。自転車整備に体力を使い果たしても、なぜか体重は増えているし。(おそらくむくみ)


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No.16

こんにちは。
自転車の整備お疲れさまでした。
私は仙台に住んでおります。
去年、土浦を拠点にりんりんロード~筑波山~霞ヶ浦
を走りましたが、素晴らしいところですね。
コロナが一段落したら、また走りに行きたいです。
by No.16 (2020-04-20 09:12) 

Hiro

私のブログにコメントが付くのは珍しいので気が付きませんでした。つくばは、自転車乗りにとっては、なかなか良いところだと私も思います。ただ、リンリンロードも霞ケ浦もそろそろ飽きてきました。先週は小貝川に行ってきました。かなり工事中でしたが、追い風でスピードに乗れるのが爽快です。コロナが一段落する頃には、工事も終わるかと思いますので、小貝川も一度行かれてみてはいかがでしょうか。でも、仙台も良いですよね。毎年夏には仙台から蔵王にバスで向かうイベントがあるのですが、一度自転車で挑戦したいと思っています。まあ、夏はちょっと暑そうなので、還暦の私には無理ですが。
by Hiro (2020-04-21 19:15) 

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