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コーヒーの手鍋焙煎の限界 [日常]

いろいろ調べた結果、焙煎には好ましい昇温速度があるという事がわかった。これは本来焙煎のプロが各自あみ出す熟練技なのだろうが、ブログ等で公開している人もいる。基本的には、最近は8-9分程度で1ハゼが来る程度の昇温速度が望ましいと思われる。この程度の昇温であれば、豆の脱水が十分に行われ、かつ高温処理による香り成分の抜けが抑えられるということのようだ。もっと早く焙煎すれば、より香り高くなるが、脱水が不十分となり、加水分解による不快な成分が増える。もっと遅くすれば反応前の脱水がより完全となり、不快な成分が減るが、揮発性の香りも抜けていく。そのため、豆の持つ独特の香り成分を重要視する最近の高級豆では、以前よりもやや早めに焙煎する様になっているらしく、その結果が8分程度で1ハゼ、トータル12-13分程度で終了という事のようだ。
通常、プロが使う焙煎機では、豆の周囲の雰囲気の温度を測定し適正に調整する事が可能である事が多い。この場合は、豆の温度と周囲の温度の温度差に依存して豆の温度が上がるので、かなり精密に昇温速度をコントロールできる。だから、適正焙煎のプログラムを構成することが可能になるが、手鍋焙煎ではそうはいかない。例えば、昇温を早めようとする場合、単純には火力を上げる訳だが、それで温度が上がるのは鍋底の温度である。鍋底の温度とそこに触れている豆の温度差により、豆に熱が拡散し、その豆の温度が上がるが、接触面積は小さいので、局所的にしか温度が上がらない。鍋を振る事により、鍋底に触れる豆を変更したり、豆の接触面を変更したりできるが、基本的に熱拡散による加熱のため、効率が良くない。そのため、豆の温度を上げる能力には自ずと限界がある。その限界を超えてさらに昇温させようとすると、豆が焦げるという結果になる。一方、温風で加熱するなら、温風の温度を一定としていても、風量を変更すれば、ある程度昇温を制御できる。温風の温度以上には豆の温度は上がらないので、豆が焦げることが無い。手鍋で豆を焦がさずに焙煎するには、その手鍋で焙煎する豆の量を適正にしなければならない。与える温度差には限界があり、その温度差で得られる昇温速度は、豆の量に逆比例するためだ。
つづく(のか?)

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