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久しぶりの霞ヶ浦ライド、いろいろ変わってました [日常]

骨折や、ワクチン接種で自転車に乗るのを控えていたが、日曜日に久しぶりに霞ヶ浦に行ってきた。緊急事態宣言下でもあることから、人気の無い夜明けにこっそりと霞ヶ浦まで行ってきた。骨折前にレーシング3のハブメンテをやったのだが、そのまま試乗できずにいたのでその確認もかねている。ハブ調整は、少し負荷をかけてやらないと玉当たり調整が確認できないようだ。で、しばらく乗ってみると、渋かった後輪も非常にスムーズに回るようになり、ガタも無く、満足した。今回ベアリングの球がなぜかくすんでいたので、新品に交換してある。くすんだ原因は全くわからない。このハブは一切水には当たっていないので、さびでは無いはず。グリスも抜けていなかったので、何がいけないのかわからない。あるとすればグリスの質が悪かったか。というわけで、今回は少しまともなパークツールの緑色のえぐいグリスに変更した。前回は確かモーガンブルーのカンパグリスを使った。あれはやばいのかも知れない。
 久しぶりのリンリンロードと霞ヶ浦サイクリングロードだったが、リンリンロードの交差点の邪魔な車止めが撤去されて、通りやすくなっていた。「止まれ」の標識を守らない自転車を止めるために大仰な車止めが設置されていたのだが、凝った作りのため、老人の休憩場所になったり、子供が遊んでいたり、すれ違えずにお見合いになってしまったり、非常に通りにくい状態だったので、撤去されたのは大歓迎だ。まあ、また一時停止しない自転車が増えそうだが。ちなみに、自転車側が優先の交差点も多く、そこは交差する側が一時停止になるのだが、それを守らずに自転車を蹴散らす勢いで通過する自動車も非常に多いので、まあ、お互い様という感じもする。どちらが優先とかいう前に、自転車はつねに命がけなので、いつでも止まれる速度で通るのが身のためだ。
霞ヶ浦の水族館前の休憩所の広場も養生していてしばらく使えなかったが、きれいに芝生が張られて、開放されていた。しかし、残念ながら以前設置されていたベンチやテーブルが無くなり、すっかり地面だけになった。これでは自転車は休憩できないので、別の場所を探すしかない。カスミキッチンのところの休憩所も良いのだが、狭いので混みがちだ。まあ、今回は早朝で誰もいなかったので、そこで休憩したが、せっかく人口密度が低い地域なのだから、ぼろくそでもいいので、広場に簡単なベンチを設置してくれると助かるなあ。
Kasumi-summer-2021.jpg
久しぶりのLogicとレーシング3
ついでにフロントチェーンリングを安物の5アームからDefyから引っぺがした5800に換えてみた。今風な4アームでデザイン上は雰囲気がぶち壊しだが、剛性が上がったことを体感してしまった。高剛性が良いとか悪いとかではなく、それがわかったことに感動。

いつもの通り、帰りはセグメントでタイムトライアルしたが、散々な結果だった。筋力の衰えがひどい。もとに戻ることはできるのだろうか。さてさて。


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サントスNO.2のフレンチロースト、雑味の原因はチャフだった(訂正) [日常]

誘致の際に首相が、7月の東京は温暖な気候だと嘘をついたとか何とか指摘する輩がいるが、東京の気温と湿度は機密事項でもなんでもなく、誰でも調べれば実態はすぐにわかるのだから、今頃になってイチャモンをつけるのもどうかと思うのだが、パラリンピックの選手が無事にこの猛暑を乗り切れるのか、確かに不安に思う今日この頃である。

さて、昨年秋に手網焙煎を始め、その後手鍋焙煎に移行したが、試行錯誤も200回を超え、連日のネットでの情報収集も加えて、最近ようやくすべての工程を理解できた。最近まで、手鍋も手網もロースターも基本は同じだと思っていたのだが、手鍋焙煎はちょっと事情が違うことが分かってきた。

ネットで検索すると、コーヒーの焙煎は奥が深いとか言って非科学的な考察で自ら迷宮にはまり、思考停止している焙煎家が多い気がするが、当然のことながら、本当のプロはちゃんと理解して焙煎をコントロールしているはずで、でなければ世の中のコーヒーがこんなに安く、おいしいはずがない。問題は、対価も払わずに、ほんの一部の良心的な人の発する真実の情報にたどり着くのが困難であるという事だ。(この事情はコロナ対策等、他の問題でも同様だが)しかしコーヒー焙煎はしょせん趣味なので、実際に試行錯誤しながら、ネット上の情報の何が正しいのか少しづつ確認していくと、時々有益な情報に巡り合い、徐々にだが理解は深まっていく。コーヒー焙煎もまあ料理の一種であるから、徐々に腕も上がり、安価なサントスNO.2をおいしく焙煎し、安上がりで楽しいコーヒーライフを送るという都合の良い計画もいよいよ実現の可能性が見えてきたというわけである。

以下、私の理解である。

1.水抜き工程
以前、水抜き工程は不要だという趣旨のブログを書いた。しかし実際はやはり非常に重要な工程になる。ただし、重要なのは水分を抜くことではなく、豆の芯まで十分に加熱することにある。(これが実際に何度なのか、具体的情報は何もないので、感覚的な話ではある)この水抜き工程の趣旨はいろいろなところに書いてあることではあるのだが、その本質を指摘している人は滅多にいない。しかし、先日この部分を明解に記述しているブログを発見し、サントスNO.2がうまく焼けない理由を理解できた。ちなみに、水抜き(もしくは蒸らし)と言われるのは、メイラードフェーズまでは、水分が蒸発する以外に傍で見ていて明確な反応が無いためだと思われる。
焙煎初期に豆の芯まで加熱する工程では、豆の水分量はもちろん、豆の密度が重要なパラメータになるのだ。高地で収穫されたモカの様に、高密度で水分量の十分な豆の場合、熱の伝導が良好なため、慎重に加熱しなくてもいい感じに芯まで火が通る。(標高で豆のランクが決まるという理由の一つがここにありそうである。)一方、サントスのパストクロップのように低密度で水分量も少ない豆の場合、断熱性が高く、芯まで火を入れるのが難しくなるようだ。熱風式ロースターの様に、熱風の温度とその風量を制御できれば、温度とパワーを独立に制御可能になるので、低温の熱源でパワフルに加熱することも可能になるが、手鍋焙煎では、鍋肌と豆の温度差だけで加熱するため、温度とパワーは連動してしまい、単純な最適解が存在しない可能性がある。どの程度の火力で水抜き工程を行うのが最良なのか、試行錯誤が必要になってくるのだ。火加減は強すぎても弱すぎてもだめで、焙煎がメイラードフェーズに入って香が立ち上がるのと、表面が茶色く着色するのが同時に起こる程度の火加減がよろしいという事なのだが、鍋と蓋の熱容量、豆の量、コンロのカロリーと鍋の振り方がパラメータになるので、試行錯誤するしかない。

2.メイラード工程
豆が茶色く色づき、香ばしい匂いが立ち上ってくると、メイラード工程に入る。メイラード反応には水分が必要である。水抜き工程ですべての水分が抜けたのかというと、まったくそんなことは無く、豆はまだ十分水分を残している。というか、十分水分を残すように水抜き工程を終えなければいけない。その残った水分を使って、素早くメイラード反応を促さなければならないのがメイラードフェーズになる。もたもたしていれば、水分はどんどん抜けてメイラード反応が十分でなくなり、味気のないコーヒーになってしまう。良くコーヒー焙煎家が「カロリーを入れる」と書いているのは、この工程にあると思われる。手鍋焙煎では、少し火力を上げて1ハゼに向かう事になる。メイラード工程をやりすぎると、いわゆる重いコーヒーとなり、足りないと味気ないコーヒーになる。これは、豆の持つ成分でも大きく変わるので、まさに、焙煎家の好みと腕の見せ所なのである。大型の焙煎装置の場合は、温度は急に変えられないので、水抜き工程からメイラード工程まで連続しており、それゆえに焙煎プロファイルが重要になるが、手鍋焙煎ではその都度火加減を調整すれば、温度は比較的容易に調整できるので、家庭料理的に腕がふるえる。

3.1ハゼ
1回目のハゼである。1ハゼでメイラード工程は終了となるので、ここから先は徐々に火力を落として仕上げに向かうことになる。1ハゼが十分に起こらないのは、豆の水分量が足りない(もしくは加熱が足りない)ことを意味しており、それはメイラード反応が十分で無かった事を意味する。その場合、風味が十分でなくなる可能性がある。1ハゼでは水蒸気が大量に発生するが、同時に油分も放出され始める。手鍋焙煎では時々蓋を開けて温度調節と、発生した油脂の蒸気を放出すると雑味が緩和されるが、1ハゼの段階では、蓋は開けなくてもそれほど影響は無い。

4.デベロップメント工程
メイラード反応はさらに継続しているが、1ハゼ以降はカラメル化などの高温での反応がメインになり、風味の展開が変化してくる。特に、1ハゼ以降は油分の蒸発が多くなり、それがさらに焦げて、苦い雑味等が発生する。(焙煎装置なら、ダンパーを開けて、蒸発する油分を追い出すところ)ここで重要なのが、チャフの存在である。手網焙煎やロースターによる焙煎では、チャフは水抜き工程で放出され、1ハゼ後まで残ることはないのだが、手鍋焙煎ではチャフが鍋の中に残っている。1ハゼまでは、チャフの焦げもひどくなく、風味への影響も少ないのだが、1ハゼ後は発生する油分の蒸気と焦げ始めたチャフが混然となって豆の表面に再付着し、ひどい雑味を生じる原因となる。時々蓋を開けて煙を放出すると若干はマシになるが、根本的な解決にはならない。したがって、手鍋焙煎で深煎りをする場合は、焙煎前にチャフを取り除いておくことが重要である。つまり、生豆を事前に洗うというわけだ。洗い方はいろいろ流儀があるようだが、短時間(数分)で豆の表面だけふやかしてチャフをこそぎ落とし、豆の中まで水が浸透する前に焙煎を始めるのが正解だと思われる。チャフが除去されていると、1ハゼ後も蓋が汚れることが無く、豆にもチャフの焦げが付着することも無い。チャフが残っていると、ガラスの蓋に茶色いタール状のものが付着し、同じものが豆にも付着する。これが雑味のもとになる。この成分はゴーヤの様な刺激的な苦味と刺激的な匂いを持ち、コーヒーの風味を著しく阻害する。これが、サントスのフレンチローストがうまく行かなかった、最大の原因であった。ほかの人のブログを見ていると、焙煎直後は飲めたものではなく、1週間程度経つと美味しく飲めるという記述が時々ある。これは、このチャフの焦げが関係しているように思われる。チャフの焦げたタールは、豆の表面にだけ付着しているので、比較的早く酸化されて穏やかな味に変化する。コーヒー豆自体の味は、2日後くらいがおいしさのピークで後は徐々に劣化して行くので、1週間後においしいというのは、豆自体ではない可能性が高い。

5.2ハゼ
2ハゼ以降は、お好みの焙煎度までやや弱火で炒りを進めるのみで、好みの頃合いに取り出す事になる。発生する油分の蒸気は時々蓋を開けて放出した方が良いような気がするが、詳細はまだ確認していない。空気が鍋に入ると白煙が上がり、その際冷えるというよりも逆に焙煎が加速される気がする(酸化による発熱?)。重要なのは、手鍋焙煎では鍋肌からの熱伝導だけが熱源であるため、急いで加熱しようとすると、鍋の温度を上げるしか無い事だ。高温の鍋肌に当たった豆の表面はダメージを受け、焦げてしまう。そのため、手鍋焙煎では弱火でじっくり焙煎すると書かれていることもあるが、焙煎時間も風味の決定の要素なので、ある程度の割り切りも必要だ。表面が焦げると細胞が壊れてしまい、豆から油が出てくる。焙煎後比較的短時間で豆がべたべたになってしまうが、深煎りの場合これはある程度避けがたい事だと思われる。豆にダメージを与えずに深煎りしたいのであれば、熱風式などのちゃんとしたロースターを使うしか無いと思われる。家庭料理としてのコーヒー焙煎では限界がある。

以上、家庭料理的コーヒーの手鍋焙煎の理屈を記した。料理なので、理屈が分かったからと言って、おいしくできるとは限らない。これはほかの料理でも同様である。理屈は関係なく、おいしく炒ることができる人もいるに違いない。
私は体験したことは無いが、エチオピアでは、(おそらく自家製の)コーヒー豆をその場で炒って、そのコーヒーを淹れてお客をもてなすという。2時間くらいかかるらしい。PCの画面に刻々表示される焙煎プロファイルを見ながら、眉間にしわを寄せて焙煎するコーヒーとは違う味わいがありそうである。

2021/11/10 追記
サントスの雑味の原因は、チャフでは無かった。原因は芯焦げである。詳細は別記事に記す。

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