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つくばでの小児科デビュー [日常]

日曜日の夕方、息子のほほが急に腫れ、痛いと言って元気がなくなった。おたふく風邪はすませているので、別の病気と言うことになる。月曜日の午後に医者に連れて行くことになった。インターネットで調べたところ、つくばには評判の良い小児科が2つあるらしい。その近い方に行って見ることにした。八王子にいたときにも、何軒か小児科に行き、ろくな医者が少ないことは実感していた。特に評判の良い医者があぶない。要するに、患者側も馬鹿なのだ。2枚目の医者だからとか、感じが良いからとか、くだらない理由で評判が良くなる。つくばではどうなのか、人口は少ないが、近くに大学病院や大きな救急病院があるという環境はちょっと変わっている。不安だったが、確かめてみようと言う気持ちも強かった。
なるべく空いている時間をねらって行った。この病院では、ネットで診察を予約できるシステムがあるのだが、その日は機能していなかった。早速、母子手帳でも無ければ記入できない詳しい問診票を渡され書かされた。残念ながら、私は母子手帳を持参していなかったので、多くの欄を未記入のまま提出した。その後、検温、診察依頼票の記入があり、すぐに名前を呼ばれた。ここまでは順調だった。処置室に入ると、看護婦が待っており、症状を聞き出した。なぜ、看護婦に説明しなければならないのかよくわからなかったが、一応一通り症状を説明した。
その後、迷路を通り診察室に通されたが、医者はいなかった。しばらく待っていると、医者が登場し、さっき看護婦が書いた症状を読み始め、息子を眺め、のどの奥を診た。聴診器を手に取ることは無かった。症状を医者に再度説明したが、看護婦の書いた文をみるばかりで、殆ど話を聞いている風情は無かった。
「間違いなく感染症ですね。血液検査をしないとはっきりしたことはわからないのですが、おしっこの検査をしましょう」
他にも何か言ったような気がするが、聞き取れなかった。声が小さく、意味不明の事をぼそぼそと話すのは、藪医者の特徴だ。少なくとも、患者やその家族に状況をきちんと説明する気がないのだ。そもそも、血液検査が必要なら、なぜしないのか?はっきりした結果の出ないおしっこの検査をする理由はなにか?オカルト診療である。
別の看護婦が、親切そうにおしっこを採取するコップをもって、息子をトイレに促した。彼女の目には私の姿が映っていないかのような対応である。まさか、私がおしっこを採るのではなく、彼女がやるのか?私はどこで待てば良いのか?さっぱりわからない。普通の小児科では、親に向かっておしっこを採ってきてくれと言うのが普通で、その場でコップを渡される。次に必要な情報は、そのコップを誰に(どこに)渡して、どこで待てば良いのかなのだが、そういった情報は一切無い。で、看護婦は息子をつれてどんどん行ってしまう。彼女がおしっこをとるのかと思えば、トイレのまえで一瞬躊躇した後、私にコップを渡してきた。なんだ結局私がやるのか。彼女は何も言わずに姿を消した。トイレをみると、トイレには何とスリッパが一人分しかない。子供が履いて入ると、私が入れない。室内用のスリッパでトイレに入るわけにもいくまい。仕方なく、息子に片方、私が片方履いておしっこをさせた。何で、こんなアクロバティックな姿勢でおしっこを採らなきゃいけないの?
おしっこを採って、コップを持ってしばらく「すみませーん」と呼び続けた。看護婦は何人かいるのだが、みんな無視している。そのうち、さっきの看護婦が登場して、コップを受け取った。さて待合室で検査結果を待とうかと思っていると、別室に案内され、そこで待てと言う。仕方なく、何もない処置室でぼーっと待った。
しばらくして、再度診察室に呼ばれた。またまた迷路をくぐり、椅子に座らせて待つ。看護婦に紙を渡され、「これを読んでお待ち下さい」と言われた。そこには、溶連菌感染症に関する蘊蓄話が書いてあった。著者は、この病院の医者だ。何のことはない、溶連菌は検査にかからないこともあるが、安心せず、ちゃんと10日抗生剤を飲めと書いてあるのだ。
話が長くなったので、要約すると、おしっこの検査をしても、確証を得るような結果は出なかったのだが、だからといって、一旦下した「感染症」の診断を覆すのもいやだというわけで、検査結果が陰性でも感染症だからねということを納得してもらうために、記事を読ませたという事だろう。
その状態でさんざん待たされたあげく、検査結果や診断等については明言されず、もにょもにょというばかりで、粉薬と錠剤のどちらが良いか聞かれただけで、終了となった。学校に行って良いのかと聞くと、医者は元気になればかまわないと言った。
その後、また何もない処置室で待つように言われた。なぜそこで待つのかは告げられなかった。(実際にはおたふく風邪の疑いがあることから、他の患者への感染を防ぐために隔離したのだろう)
しばらくして、会計となった。
次はいつ診てもらえば良いのか、指示がなかったがどうなのかと訪ねると、明日の午後以降にしてくれと言う。そうでないとおしっこの検査結果が出ないというのだ。それまでは学校に行ってもいけないとその看護婦は言った。それは医者の話と違うじゃないか。
まあ、馬鹿と話しても時間の無駄なので、処方箋をもらって、薬局に行った。そこで驚くことになる。医者は薬の処方については一切何も言わなかったが、感染症用の抗生剤の他に、4種類も薬を出していた。鎮痛解熱剤、抗ヒスタミン剤、痰の切れを良くする薬等だ。薬剤師は、ここの医者はいつもこの薬を処方すると言っていた。そうだろう。藪医者が点数稼ぎによくやる手だ。まあ、いいだろう、買ってやる。しかし、いただけないのは、抗生剤が1日3回食後だということだ。息子は昼に小学校で薬を飲まなければならない。それなら、錠剤が良いに決まっている。しかし、処方は粉薬。小学一年生が、粉薬を自分でうまく飲めると思っているのか?
とまあ、ぐちぐち言ったが、まあそれでも我が息子はたくましく快方に向かっている。もちろん、抗生剤以外は飲ませていない。これとても有効かどうか不明だが、感染症という診断は納得できる線だ。要は、感染症かどうかはっきりしない事を患者にきちんと告げない事に問題がある。その上で、どういう治療を行うか、どんな薬を処方するか、それをどのように使用するか、医者が指示する必要のある事を全部(いや、本当に全部)吹っ飛ばすから、藪医者だという事になる。最近、ここまでひどいのはあまりいないのだが。
というわけで、思った通りというか、何というか、評判の良い医者の一人目はトンデモ医者であった、さて、もう一人はどうか。そろそろ主治医を決めないといけないのだが。


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あわわ

ここを読んですっきりしました。
私が思っているようなことを言葉にしてある。
子供がいるといろいろと医者通いするので小児科から眼科、皮膚科、歯医者、通う気はない休日当番医の病院などあちこち行きました。
で、評判の良い病院イコールいい医者ではないですよね。私はひねくれているから「いいよ!」と言われていると「そーかな?」ってみてしまう。
by あわわ (2006-09-08 22:38) 

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