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手鍋焙煎のこつ [日常]

手鍋焙煎を始めて、もう3年になる。進歩がないと言えばそうなのだが、さすがに少しはましになったので、こつを書いてみたい。

1.鍋はアルミ鍋
ステンレスは基本的にNGだ。意外にもおいしく焼けた時も何度かあるのだが、やはりアルミが望ましい。焙煎機はドラム型でクルクル回して全体を加熱するのだから、温度の均一性が重要なのは間違いない。鍋は回せないので、熱伝導の良い素材でなるべく鍋全体が均一な温度になるようにする必要がある。ステンレスでは、底だけが熱くなり、うまく行かない。アルミなら何でもOKだと思う。最近、フッ素樹脂関係が問題視されているので、アルマイト鍋が良いかも知れない。

2.フタはアルミ(穴開き)
ガラスのフタを使っている人が多いと思うが、できればフタはアルミが良いと思う。ガラスのフタは重く、熱容量が大きくなるため、なかなか温度が上がらない。そのため、フタに水分が結露して鍋の中の湿気が抜けにくい。また、出てきた蒸気やガスは速やかに追い出したいので、アルミのフタに穴をあけておくのが良いと思う。

3.火加減は中火?
一般に、1ハゼ8分などと言われるが、その根拠を示した例はほとんどない。曰く、のんびりしていると揮発性の風味が飛ぶとかいうのだが、これも確認した例はなかなか見つからない。商売で焙煎する場合は、焙煎時間は非常に大きなファクターになる。短時間で焙煎しなければ、コストアップにつながるからだ。しかし、自分で焙煎する場合には、コスパはあまり関係ない。では、何に注意するかというと、150℃以上の温度上昇率だと感じている。逆に言えば、150℃以下の温度管理はそれほど重要じゃないというか、なるべくゆっくりが良いと思う。
さて、150℃付近で、いったん温度上昇が鈍る。このあたりから、豆の内部で化学反応が始まり、それと同時に豆の水分が抜け始めるので、気化熱のために温度が上がらなくなるのだと思っている。150℃から1ハゼまでが豆の水分を抜くプロセスで、ここは急ぎすぎないのが良いとされている。1ハゼといっても、始まりから終わりまで2分半程度かかる事が多く、その間にも温度は上がっている。ここの温度管理がおそらく一番重要になる。RORと呼ばれる温度上昇率が、1ハゼ前後で小さい(温度上昇がゆっくり)だと風味の抜けたコーヒーになると言われる(ベイクト)。この理由を解説したものはほとんどないが、どこかのブログで、豆の内部の温度差の議論をしているのを見て、なるほどと思った。
コーヒーの風味の成分は、生豆の成分とは大きく異なっており、生豆の成分が温度上昇とともに刻々変化して、最終プロダクツがコーヒーになる。この反応が一つの豆の中で生じているわけだ。豆の温度が均一になってしまうと、化学反応も単調になり、生成物も単純なものになってしまいそうな気がする。豆の内部に温度差があると、場所により化学反応や生成物が異なることになり、それらがうまく機能した場合、複雑で好ましい風味になるのではないかと考えている。豆の内部に温度差を生じさせる手法がRORをある程度大きく保つことだと思われる。これが重要になるのは、メインの反応が生じる1ハゼ近傍で、それ以外の温度でのRORは風味形成にはあまり影響しないのだと思われる。したがって、火加減は1ハゼ前後のRORがいい感じなる火加減に最初から合わせ、あまりいじらないのが正解だ。鍋を振るのに忙しいので、そんなにタイミングよく火加減を正確に調整できないからだ。この火加減はそんなに強くないので、最初からこの火加減だと、1ハゼ8分は到底無理で、10分近くかかる事になるが、問題ではないと思っている。

4.深煎りなら豆は洗う
Highローストまでは良くてもCityで雑味発生というのをずいぶん長いこと繰り返してきたが、やはりチャフが悪さをしていることを確信した。焙煎機ではチャフは途中で吐き出されるので、問題にならないが、手鍋焙煎では最後まで鍋に残るので大きな影響を与える。一般に、1ハゼ付近でチャフが豆からはがれるとされる。その後、チャフは豆と一緒に焦げていく。薄皮のチャフだけならそんなに問題はないのだが、チャフには果実の残りかすが多少の差はあっても付着しているのだ。これが、場合によってはひどい雑味を生成することになる。事前に水洗いして、チャフに付着した果実の残渣や汚れを除去しておけば、この影響を最小化できるというわけだ。これで満足できなければ、焙煎機を使うしかない。
こう考えると、豆をお湯で洗うというのは、その目的が今一つ明確でないように思う。豆に水分が染み込んだり、豆から水溶性の成分が溶け出したりしないように、低温の水で素早く洗って乾かすのが良いと思われる。水切りにはサラダスピナーはなかなか強力だった。
さて、手網か手鍋かという選択肢があるが、私は手鍋派だ。大体において手鍋の方が合理的だが、唯一このチャフの除去という点で、手網が優れている。周りに飛び散るという問題はあるものの、途中でチャフは飛び出していくので、深煎りする場合には都合が良い。実際、手網焙煎の愛好家は深煎りが好みの人が多いように感じる。手鍋であれば仕方がない、豆を洗おう。


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で、結局生豆を洗うのか洗わないのかという話 [日常]

最近ブログの更新がおろそかになっているが、まさにブログなんて書いている時代じゃなくなったんだなあと思う。
で、久しぶりに何を書くのかと言うと、コーヒー焙煎で生豆を洗うのかという話。これもネットを検索すると、「洗うべき派」と「洗っても変わらない派」、いや「洗うべきじゃない派」のそれぞれが存在する。まあ、洗っても変わらないという人は、かなりの鈍感だと思うので、選択肢から外す。で、結局どっちなのよという話だ。
洗う派は、日本の衛生基準からすれば、かなり汚いところで処理されているので、まずはキレイに洗うべきという。ごもっともな意見だ。洗わない派は、どうせ200℃以上の高温で焙煎し、チャフもはがれて除去されるので、別に汚くないし、洗うと水溶性の成分が溶け出して風味が薄れてしまうという。まあ、これもごもっともだ。
じゃあ、ってんで実際にやってみると、事はそう単純じゃない。洗うと、汚い水が出てきて、キレイになった感があるが、同時に水分を吸ってしまい、重量が10%ほど増える。この豆を焙煎すると、洗っていない豆と焙煎の条件が全く違ってしまう。もともと13%程度の水分量の豆が10%も水を吸ったので、水分量は2倍近くになり、水を飛ばすのに時間がかかるため、焙煎時間がかなり長くなる。水蒸気が熱をうまく伝えるため、豆の温度が均一に上がりやすくなる。メイラード反応でも水分量が多くなり、香ばしさが増す。一方で、最終段階の味の形成がどうもうまく行かない感じで、同じ温度、ハゼの具合でもちょっと浅めの煎り具合になるように思われる。という具合で、洗ってきれいになって良かったねでは終わらない話だ。コーヒーの味の好みは人それぞれなので、水で洗うなどという大幅な条件変更を行えば、当然好きだった風味が嫌いなものに変わったり、逆に嫌いな風味が好きなものに変わったりする。というわけで、いろいろな意見が出るのもある意味当然の話だ。
で、何度か洗って焙煎した結果、やはり豆の付着物は洗って除去したほうが、雑味が減るように感じる。しかし、上述の通り、ほかのファクターが変わりまくりなので、本当のところが良くわからない。というわけで、この問題をどうにかするには、洗った豆を再度いい具合に乾燥させて、水分量を初期値に近づけてから焙煎したい。ところが、洗った豆を乾燥させるのは結構面倒くさい。濡れた状態で時間をおくと、逆に水が豆の奥に浸透し、豆全体の水分量が変わってしまう。したがって、豆は素早く水で洗って汚れを取り、その後速やかに付着した水を除去したいのだ。以前は、キッチンタオルでフキフキしたこともあるが、実際にやってみると気が遠くなる作業だ。もっと手軽に乾かしたい。そう、脱水機のようにと思って、ハタと気が付いた。そうだサラダスピナーだ。あの、野菜をザルに入れてぐるぐる回して水を切る便利グッズだ。ネットで検索すると、ニトリの製品がよろしいらしい。というわけで、早速ニトリに行き、安い800円くらいのサラダスピナーを買ってきた。店頭で展示品を触った感触では、いい感じで回るので、これなら豆の水分をあっという間に吹き飛ばせそうだ。
で、買ってきたサラダスピナーを開けて回したところ、回らない。あれ?よく見ると、回転するうちブタの中心部分の穴が中心からずれており、偏心している。そのため、回転するふたが枠に当たって止まってしまうのだ。
さて困った。買うまではわくわくしていたので、気にならなかったが、ニトリはそんなに近くない。例えばタクシーで買いに行ったら、商品よりもタクシー代の方が圧倒的に高くなる距離だ。自転車で行けば良いのだが、結構かさ張る商品なので、持って帰ってくるだけでかなり苦労したのに、もう一度持って行って交換してもらってまた持って帰るというのも面倒極まりない。通販の商品なら返品・交換が面倒なので、自分で修理を試みると思う。なまじ、近くに実店舗があるゆえに、直接交換依頼に行ける代わり、その手間を負担するのがちょっとばかばかしくなるのだ。これが、20万円くらいの商品なら、迷わず行く。100均の商品なら、自分で修理し、だめなら捨てる。800円という価格が微妙な線なのだ。捨てるのは惜しいのだが、しょせん中国製の品質。穴は真ん中には開かないのだ。交換してもらっても、それもだめかも知れない。(今度は確認してから帰るが)
世の中も面倒になったが、私自身もかなり面倒な人間になったと自覚する今日この頃だ。というわけで、サラダスピナーで水を切った豆の焙煎結果はまた後ほど。

ああ、やっぱりブログはつまらない。いや、つまらないブログはつまらないが正しいか。

2023/09/30 追記
仕方がないので、息子の自転車でニトリまで行ってきた。で、想定外の状況になった。受付の店員は要領を得ない感じだったが、意外にまじめな人で、交換用に展示商品の中から2つ箱を開けて持ってきて、どちらか選んでほしいという。で、回してみると、あらあら不思議、どちらもまともに回らない。ということで、まともに回らないのはどうやら仕様のようだ。こんなに不具合があるのに、不思議なことに、どうも私意外に苦情を言ってきた人はいなかったようで、半ばクレーマー扱いだった。結局交換してもらっても大きな変化はなさそうだったので、元の商品を持ち帰った。(これでクレーマーの疑いは晴れたと思うが、頭のおかしなじじいと思われたことだろう。)
で、分解してみると、どうもふたの穴が中心からずれているとかいうかわいい話ではないことが分かった。確かに穴はずれているのだが、穴あけでずれているのではなく、樹脂の型がそもそもずれているのだ。ハンドルにつながっているギアとふたについているギアが噛み合って回るのだが、そのどちらもが偏心しており、特にハンドル側の偏心は1㎜以上ある。で、隙間が狭くなったところで二つのギアが噛みこんで回らなくなるのだ。もちろん樹脂製なのでぐりぐり回せば回るのだが、ビュンビュン回すとどこかが削れて粉が発生するし、ハンドルのギアがふたのギアを軸方向に押し出してしまうため、ふたのポリプロピレンのやわな主軸がそのうち折れそうな感じだ。
問題は樹脂の粉で、わずかでもコーヒー豆に混入すると、焙煎で超臭いコーヒーになってしまうので、かなり完璧に修理する必要がある。カッターでギアの歯を少し削ったらましになったが、まだ足りない。もう少しまじめにギアの偏心を解消しないといけないようだ。
というわけで、サラダスピナーの効果の報告はまた先の話になった。

再追記
サラダスピナーを何とか修理した。思いのほか偏心が大きく、ギアの溝をカッターで削るなどの作業が結構大変だったが、まあまあスムーズに回るようになった。で、早速コーヒー豆を洗ってみた。先日インドの豆を洗ったら、かなりの数の豆が水に浮いてしまい、未熟豆が多いことが分かった。インドの豆は決しておいしくはないので、まあ当然だろう。で、今日はブラジルショコラを洗ってみたが、なんと今回もかなりの数の豆が水に浮いた。拾い上げるとどれもよく似た色や形であることから、ソースが同じ様だ。このショコラは決して安いわけではないので、こんなに未熟豆が混じっているのはちょっとイラっとする。ほかのまともな豆には水に浮く豆は含まれていない。そういう意味では、水洗いの効果は大きいかも知れない。で、すすいだ後、サラダスピナーに入れて勢いよく回すと、いい感じ。2回回して取り出してみると、ほぼ完ぺきに水が切れていた。これは具合が良い。これをザルにでも広げて乾かせばすぐに乾きそうな感じだ。今回は面倒なので、そのまま焙煎したが、水洗いするなら、サラダスピナーは必需品だ。まあ、使う道具が増えると、後片付けも面倒になるのだが。で、焙煎してみると、やはり水を吸ってしまっていて、焙煎に時間がかかった。しかし、水でびしょびしょのままよりも、豆の乾燥が早く、いい感じに焼けたと認識している。
豆に水が染み込む前にサラダスピナーで水を切り、すぐに乾燥すれば、いい感じに仕上がりそうな手ごたえを感じた。手鍋焙煎では、最後までチャフが鍋に残り、深煎りするとそのチャフが焦げるので、水洗いはこのチャフ由来の雑味を防ぐには有効だと思われる。ちゃんとした焙煎機を使っている場合には、この効果はあまりないかも知れない。

2023/10/02 追記
Cityで焼いて、1日後に飲んで感動した。今までブラジルの豆は各種25㎏くらい焼いており、おいしいのもいくつかあったが、大体が超まずいか普通にまずかった。焙煎がおそまつだったためだ。今回の焙煎はその中で別格で最もうまかった。喫茶店で出しても良いレベルだと思う。手鍋焙煎では、水洗いは「あり」というのが結論だ。
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GIANT PR-2のニップルが割れたので全交換 [日常]

娘にもらったPR-2だが、シールドベアリングでやたら良く回るので通勤用のエスケープに使っていた。しかし、先日突然アルミニップルが1個割れてスポークが飛び出した。28Hなので、まあまあ走れてそのまま帰宅。割れたニップルだけ真鍮に交換して使っていたのだが、数日で2個目が割れた。1個目の交換の際に調整のため周りのニップルも少し回したのでそのせいかもしれないが、おそらく寿命と判断し、全部交換することにした。通勤用なので、アルミニップルは不要というわけで、全部真鍮に交換した。連休で暇だったのでちょうどよかった。半日かけて再調整して、ブレは前よりも良くなった気がする。テンションはバラす前に測定しておき、それと同じにしたが、フリー側が110kgw、反フリー側が50kgwくらいになった。テンションのばらつきも交換前よりも減ったと思うのだが、対称リムで11Sなので厳しい。(スペーサーで9Sとして使っている)フリー側が2クロス、反フリー側がラジアルという、ヨンロク組とは逆のパターン。当然フリー側のニップルが割れる事になる。
先日組んだ手組みのホイールのニップルをアルミにするかどうかずいぶん悩んだのだが、こういうトラブルにあうと、やっぱり真鍮にしておいて良かった気もする。まあ、手組ホイールは32Hでワッシャーも入っていてニップルへの負担も軽く、非対称リムで、ヨンロク組みなので、PR-2よりは条件はずっとマシなのだが。

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子供の自殺とマイナンバーカード [日常]

両者にもちろん関連はない。
先日、テレビで子供の自殺が増えたので、対策を考えているという話題が紹介された。学校の教員がタブレットなどを使って生徒の悩みを知ろうという取り組みだ。結構だとは思うが、これは対症療法で、原因を無くす取り組みではない。子供の自殺が増えているのは、何か原因があるはずで、それを改善するという方向には行かない。学校教育や家庭内の問題、社会の抱える問題などは、子供の自殺とは関係ないと思っているのだろうか。まあ、悩みを聞いて自殺を思いとどまらせれられれば、学校の先生としては合格、問題解決である。
保険証をマイナンバーカードに紐づける話も、トラブル続出で大騒ぎとなり、政府は安心していただけるよう、十分説明するという。これも、不安や不満を解消するのが目的で、根本の問題を無くす話ではない。どうも最近、そんな話ばかりだ。世の中はストレスが増す話が蔓延し、声を上げると、対応するふりをしてそんな声をかき消そうとするだけだ。
中学校の時、数学の先生が面白い話をした。円錐の体積は円柱の1/3になるという公式を習うのだが、その理由は教えない。内容が中学校のレベルを超えるからだ。しかし、中には気になる生徒がいて、その理由を聞くことがあるそうだ。そんなときその先生は、円柱と円錐を厚紙で作らせて砂場へ行き、円錐で砂をすくって3杯円柱に入れるとちょうどいっぱいになるという実験をする。すると、生徒は不思議と納得するというのだ。
これは、明らかに問題のすり替えなのだが、人はこういう対応に弱い。大学の先生に難しい英語の専門用語の意味を聞くと、日本語に翻訳した言葉を答えられて、納得した気になるのも似た話だ。結局意味は十分には理解していない。
話をすり替えて、なんとなく納得してもらえば、背後に大きな問題が隠れていても、それでOKというやり方は、いつか破綻しそうだ。先日、NHKの魔改造の番組で、スイッチを入れても起動しないというトラブルが2回連続発生するというシーンがあった。1度目のトラブルは仕方がない。しかし、2回目までの時間内に原因を突き止められなかったことが気になる。最近、日本のロケットはまともに上がらなくなった。技術的にすでに破綻しているのかもしれない。

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マウスコンピュータ、何台か買ってみたけど [日常]

しばらく前になるが、職場の老朽化したノートPCの更新で、国産なのに割安なマウスコンピュータを何台か導入してみた。価格、サイズ、性能等はまあまあ満足しているが、唯一にして最大の欠点が、このキーボード。多くの方が指摘しているが、一向に改善されない。

mouse-key.jpg

カーソル移動キーは、文章の編集では多用するが、間違えずに押せた事が無い。しかも隣接するキーがページアップ、ダウンで、ちょっとでも触れれば、突然カーソルが吹っ飛び、画面が変わり、何が起こったかと驚く事になる。ほんの少しキーボードのスペースを広げれば、普通のキーサイズで配置できると思うのだが、なぜこんな小さなキーにするのか。写真で見たときにはそれほどひどいとは思わなかったのだが、実際に使ってみると、悪態をつかずに使うのは困難なレベルだ。
仕方がないので、自宅用にはThinkPadにする事にした。耐久性には不安があるが、カーソル移動キーのストレスでヒンジをへし折ってぶち壊す事は無さそうなので。

2023/08/05
ThinkPadが昨日届いた。量販店で買ったほうが割安らしいが、レノボのネット通販で買った。それでよいと思うほど安い。ThinkPad E14 Gen5 core i5、メモリー16GB、SSD 500GB、指紋認証で顔認証は無い。これで12万円を切る。あらかじめアマゾンで1TBのSSD(2242)を買っておいたので、さっそく増設ドライブとして装着した。カーソル移動キーはまともな配置で、この点に関しては不満はない。
以前、ThinkPadを使っていたときは、アキュポイントを愛用していた。今も健在で、楽しみにしていたのだが、最近のタッチパッドは優秀なので、実際にはアキュポイントは使わない感じだ。そうなると邪魔に思えるが、まあキーボードは使いやすい。
気に入らない点は、びっくりするほど重い事。10年以上レッツノートばかりだったので、まあ仕方がない。思い出せば、以前使っていたThinkPadも重かった。安物なので仕方がない。あと、何やら怪しげなレノボのソフトがいくつか入っていることだ。さっそく2つほど削除した。マカフィーだかなんだかも入っていたが、速攻削除した。
ゲームをするわけでもないので、何なら中古のPCでもよいかと思ったのだが、意外にWiFiも進化しているし、Bluetoothもあるし、やっぱり最新型は機能が充実しており、結果的に割安な感じがする。Windows11HomeはBitlockerがデフォルトでOFFだと思っていたのだが、気が付けばONになっていた。その割に、回復キーの保存のメッセージが出なかった。ちょっと不安だ。Updateで吹っ飛ぶ前に回復キーを保存しないと。

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ハイブリッド、すごい [日常]

エンジンで動く車は、重たいエンジンを重たいボディーに乗せて、もくもくと煙を吐きながら走るという、なかなか古臭いシステムで、さすがにもう現代に合わないなあと思う。だからガソリンエンジン車を、シンプルなシステムの電気自動車に換えようという動きは間違っていないと思う。
しかし、熱効率を比較したサイトがあり、その試算によると、火力発電所の電力を使うのであれば、電気自動車もハイブリッド車も大体同じ燃費(効率)となるらしい。ただし、発電所の発電効率だけでなく、送電ロス、充電のロスなども含まれている、かなりリアルな数値での比較だ。発電所の効率は当然最適化されているはずで、容易に改善するのは難しいほどに高い効率で発電しているはずだ。それに対して自動車エンジンの効率は、運転状況が変化するため出力の最大効率を維持するのは困難で、通常のエンジンだけでは10km/L程度走れば良好なイメージがある。これをハイブリッド化することにより、ロスを減らし、その結果約3倍程度の距離を走行可能になる。で、それは火力発電所で発電して使う電気の効率と大きく違わないというのだから、素晴らしいとしか言いようがない。
実はこの記事を書き始めた動機は、ハイパワー化する最近の電気自動車やハイブリッドに、もっと省エネの方向に振るべきだろうと、ロードバイクの燃費と比較して議論しようと思ったことなのだが、なんとロードバイクの燃費を計算したら、ハイブリッド車の高々10倍程度となって、あれ、そんなもん?とびっくりしたのだ。もちろん、ハイブリッド車の燃料はガソリンで、ロードバイクの燃料は食事だ。同じカロリーで走れる距離を比較すると、ロードバイクはざっくり10倍程度になるのだ。ロードバイクは車重が10㎏以下で、体重と合わせても100㎏未満だ。ハイブリッド車は1000㎏程度あるだろうから、だいたい10倍くらい重い。しかも、速度もロードバイクの30km/h程度でなく、60km/h程度は出すので、空気抵抗もずっと大きくなる。こう考えると、ロードバイクの1/10程度の効率で走るハイブリッド車は、相当すごいという事がわかる。
さて、元の動機の話に戻すと、電気自動車とハイブリッドがだいたい同じ燃費だという事から、今のハイブリッドを全部電気自動車にしても、火力発電所で発電した電力を使うなら、環境負荷は減らないという事が言いたかった。ガソリン消費を賄う分のエネルギーを発電で賄う必要があるので、発電所をたくさん作らないといけない。電気自動車もたくさん作らないといけない。もっと燃料を使いそうな大型車や建設重機、農機具なども電気自動車にするのか?高速充電設備は高電圧、大電力のため、維持費がかかるという事だが、まあガソリンで供給するエネルギーを電気にして長距離移送するのだから、当然と言えば当然だ。また、山奥に燃料を運ぶのはそれほど難しくないが、送電線を張り巡らすのは膨大なコストがかかる。いろいろと、問題は山積みだ。まあ、だからこそ、新しい産業を生み出す(資源を消費する)おいしい未来が描けるのだろう。

白熱電球をLEDにすると、大きな節電効果が期待できるので、それなりのコストを支払ってもメリットが大きいと思えるが、蛍光灯からLEDという話になると、ちょと微妙になる。蛍光灯は器具の仕組みが違うので、追加の工事費がかかる。蛍光灯の寿命が短く、交換のコストや水銀を使うことの環境負荷を考えて、ようやくLEDが良いという感じだろうか。まあ、同じ電気器具なので、この移行はスムーズだったが、ガソリン車から電気自動車への移行はそう簡単ではない。何より、途中充電の必要性から、長距離移動に必要な時間が大きく伸びてしまう。この大きなデメリットを凌駕するメリットが見えないと、高額の費用を負担するのは難しいなあと思うのだ。

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鍋の穴を増やして手鍋で深煎りを可能に [日常]

最初にコーヒーの手網焙煎で失敗してから、手鍋焙煎に変更してもう2年以上経つ。Highローストくらいまでは良い感じに焙煎できるようになったのだが、深煎りになると、どうしても最悪の風味になってしまう。やはり手鍋ではだめなのではないかと、久しぶりに手網で焙煎したところ、簡単においしいコーヒーができた。焙煎を始めた当初はダメダメだったのだが、さすが、2年以上の経験は無駄では無かったようだ。(まあ、上手な人なら最初から手網で上手に焙煎できるのだろう。)それなら、今後は手網で焙煎すればいいじゃないという話なのだが、ちょっと待て、さて手鍋の何がだめなのか?という話だ。
手網と手鍋は、結構コーヒー豆の環境が異なり、比較は単純ではない。しかし、これを単純化するのが、私の本職である。手鍋では、チャフの残留という大きな問題があるが、それはおそらく本質ではないと結論した。だとすれば、大きな違いは酸素だ。
焙煎家の中には、手鍋では煙が十分排出されないのでいぶり臭が残って深煎りに適さないという方がいらっしゃるようだが、例えばガラス蓋を開けずに焙煎すると、そもそも煙がそれほど発生しない。煙が出るのは、蓋を開けた時だ。以前は、煙が出ないのは良い事だと思っていたのだが、どうもそれが大きな間違いで、酸素を十分に供給して、盛大に煙を出し、それを排気してはき出させる事が重要な様だ。この煙もくもくの過程で、コーヒーらしい風味の形成が起こるものと思われる。手網焙煎では、発生した煙はたちどころに換気扇に吸い込まれ、焙煎終了時にもくもくと煙が出ることも無い。チャフも途中で全部まき散らされるので、最後には良い感じのコーヒー豆が網の中に残るだけだ。この状況に近いものを手鍋で実現すれば、手鍋でもおいしく焙煎できるに違いない。
手鍋にこだわるのには、理由がある。楽なのだ。手網焙煎では、網は単にコーヒー豆をガスコンロの上の空間に束縛しているだけで、焙煎に関して何か貢献があるわけではない。つまり、コーヒー豆を良い感じに焙煎するには、網を振り続けて、豆の位置を良い感じにコントロールし続ける忍耐力が必要になる。腕、パンパンである。手鍋焙煎では、アルミ鍋が温度を均一に維持してくれるので、振る回数は少なくなり、五徳の上に置いて休むことができる。加熱の状況も一定で、再現性が良く、掃除もやや楽になるのだ。コーヒー焙煎は、エンドレスに毎週繰り返すので、この楽さは重要なファクターになる。
ご託を並べたが、要は、手鍋を穴だらけにして風通しを良くすれば、手網と手鍋の良いとこどりの焙煎鍋ができるはずだという話だ。で、実際に穴を増やした。蓋の穴を増やすだけでは、こもった煙を吐き出せないので、鍋の底にも穴を開けた。本当は側面に開けたかったのだが、穴を開けるのが大変なので、手っ取り早く底に穴を開けたわけだ。
で、結果は上々だ。深煎りのマンデリンがマンデリンらしい風味に仕上がった。初めての快挙だ。
ここまで来て、焙煎家の方が言う、「カロリーを入れろ」の意味が少しわかった気がする。
tenabe-202304.jpg
上面:穴を増やした
tenabe-202304-2.jpg
底面:穴を開けた。もうラーメンは作れない。
鍋の真ん中には炎が来ないので、焙煎上問題は無い。
空気がすっきり抜けるようになり、クリーンな味わいのコーヒーになった。均一性、再現性も問題ない。

2023.5.15 追記
鍋底に穴を開けるのはどうもやりすぎの様だ。確かにすっきりした風味になったのは良かったのだが、すっきりしすぎで、コクが無い。香りはまあまあ良いのだが。穴が少ないと、水分の抜けが悪く失敗焙煎につながる。穴が多いと失敗しにくくなり、風味もすっきりするが、多すぎると風味が薄くなってしまう。ちょうどいい加減に空気を流すことで、良い雰囲気の風味に落ち着くような感じだ。おそらくは、豆の微細孔の中の反応性の成分が良い具合に酸化するのが良いのだろう。酸化しすぎると、スカスカになって抽出されるコーヒーらしいうまみ成分が無くなってしまう。酸化が足りないとちょっとしつこい味になり、香りも少しスポイルされるのではないだろうか。深煎りではこの残留成分が致命的になってしまうが、浅煎りではコクになり丁度良い感じか。で、いくつか試した結果、やや浅煎りの好きな私は、鍋の底の穴はあけずに、蓋の穴だけ多めにするのがちょうど良いようだ。この条件で深煎りまでいけるのか、これから試してみたい。

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材料科学分野で国内53位だそうだ [日常]

これまでも、お前は優秀な研究者だから表彰してやる。ついては10万円払え、とかいういかがわしいんだか何だかわからないメールが時々届いていたが、最近はおとなしくなった。と思っていたら、今回は押し売りじゃなさそうなメールが来た。Research.comとかいうところが、D-indexだか何だかよく知らない指標で、世界の研究者のランキングを作ったところ、私が材料科学の分野で国内53位なんだそうで、めでたいのかそうでもないのか、微妙な結果を知らせてきた。ランキングを見ると、国内の上位者はNIMSの研究者が多いようで、まあ材料科学なので、当然なのだろう。CNTの飯島先生は確か9位だった。こうしてみると、53位といのは悪くも無い気がする。ちなみに、世界ランキングでは1172位と、これまた微妙な位置だが、ランキングに入れるだけありがたい気もする。
若かりし頃、自分の業績を自慢する教授陣を見ては、嘆かわしいと思っていたが、私も歳をとったのか、時々自慢したい気分になる。まあ、それだけ最前線から外れてきたという証拠かもしれない。ここまでいい加減にやってきて53位なら、もっとまじめにやったら10位くらいは上がったのかと、数値をみたら、結構大きな差がついていたので、ああ、やっぱりこの辺が限界だなあと自覚した。
はい、めでたしめでたし。

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久しぶりに国際会議 [日常]

コロナでずっと海外出張がNGだったが、本当に久しぶりにフランスの会議に出席することにした。で、職場のシステムからフライトの見積もりをとるのだが、条件は午前中に東京を出る直行便としたのだが、なんと午前零時5分発の夜行便を提案されて驚いた。まあ、午前零時は確かに午前中と言えなくもないが、通常の感覚では深夜だろう。担当者の名前から判断すると、おそらく日本人だと思うのだが、個性的な提案をする方なのかもしれない。まあ、もう一社はちゃんと8時25分の便を提案してきた。こっちは普通に日本語が通じたらしい。
いずれにしても、最近の旅行代理店は、航空会社のネット販売のチケットに少額とは言えない手数料を乗せて見積もってくるので、個人で直接チケットを購入した方が大体安くなる。だからルール上、お願いすることができない。かつては、旅行代理店独自のレートで仕入れた安価なチケットがあるのか、航空会社のサイトの価格よりも安い提案が結構あったのだが、今ではほとんどお目にかからない。さらに、先日のニュースによれば、チャットGPTにツアーの提案をさせたら、なかなか良い提案をしてきたようだ。たたき台にできると旅行代理店の社員がコメントしていたが、良いたたき台があるなら、あとは個人でもなんとかなりそうな気もする。このような状況で、今後旅行代理店は生き残れるのか。ああ、AIを超えた個性的な提案の営業は、こんなとき実力を発揮しそうな気もする。

2023/6/20 追記
出張から帰ってきて1周間経つが、いまだに時差ボケが治らない。
出発の日は大雨で、成田に向かうバス停までやっとたどり着いたら、運休の知らせが留守電に入っていた。じゃあ電車で、と思ったら、脆弱なJRはダイヤがガタガタで使えない。東武鉄道で何度も乗り換えてつないだ。こんな大雨では、フライトも考慮してくれるのかと思いきや、普通に定刻に飛んだ。まあ、そうだよね。
帰りは、パリからCDGまでRERの予定だったが、時刻表で物騒な駅に止まらない快速を確認しようと確認したら、北駅以降の時刻が出ない。よくよく調べたら、土日は工事でRERのB線は運休だそうで、D線の駅からCDGまでバスで振り替えだとか。面倒そうなので、ロワシーとか言うバスに乗ってみるかとオペラ座に向かうも、ものすごい人で、どこがバス停なのか全然分からず、えいやっといい加減に歩いていたら、でかいスーツケースを転がした東洋人を発見。ついていったら、バスを発見。チケットの販売機は誰も購入に成功せず、諦めて、バスの入口でVISAをタッチして乗り込んだ。料金は、後日カードの明細で14.2ユーロと判明。なんか微妙に高い。が、まあ無事にCDGに到着して帰って来られた。何年か前にパリに行ったときは、ストライキでRERが超間引き運転だった。パリはやばい。アプリを入れていると、国鉄からお知らせメールが届いたりするが、基本フランス語で、なんだかわからないし、Google翻訳無しでは生きられない。

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コーヒー手鍋媒染はカセットコンロが好ましい [日常]

2年以上、台所のコンロで手鍋焙煎をやってきたが、最近ようやくカセットコンロに換えたところ、コーヒーが断然うまくなった。先日テレビの「ざわつく金曜日」で、人気のたい焼き店でこだわってカセットコンロを使う話を放送していたが、理由は同様だと思う。
我が家は田舎なのに、都市ガスが来ており、ガスの種類としてはメタン主体となる。一方、カセットコンロのガスはブタンだ。単位質量あたりの燃焼熱はどのガスも似たようなものだが、モル数あたりの燃焼熱は大きく異なる。メタンは212kcal/molなのに対し、ブタンは683kcal/molある。ガス圧はモル数で決まるので、同じガス圧だと、ブタンの方が炭素数が多い分だけ、ずっと燃焼熱が高くなるわけだ。考えれば単純な話なのだが、なぜか都市ガスの方がプロパンより高カロリーだとずっと信じていた。実際には、当然都市ガスよりもボンベで提供されるプロパンやカセットコンロのブタンのほうが、コンロの火力は高カロリーである。
まあ、カロリーが低いならその分火を大きくして焼けば良いだろうと思われるのだが、実際には焼け加減が違ってくる。それが上述のたい焼き屋さんの話だ。ダイレクトに炎で焼き型を焼くたい焼きに比べればコーヒー焙煎はかなり間接的な感じはするのだが、実際結果は大きく違っている事を私の嗅覚・味覚が示している。おそらくは、鍋の底のより小さな面積に高いカロリーが集中して、効率よく豆の温度を上げることができるのだろう。まあ、詳細は不明だ。いずれにしても、長いことうまく焙煎できないと思っていた豆も、あっさりとおいしく焙煎できたし、温度管理もずいぶん楽になった。
カセットコンロのガスは、イワタニの純正品は結構高額だが、安売り店や百均では他社製のものが1本100円程度で販売されている。中身は同じブタンで、取り付け金具はJIS規格らしいので、互換性はあるはずである。容量も250gで同一、1回の焙煎で使用する量は17gくらいだと思うので、安価な物を使えばガス代はかなり安く上げることができる。なお、ガス器具の承認において、コンロとガスのカセットはセットで承認を受けているので、他社製の組み合わせは未承認機器となり、どこに問い合わせても使用してはいけませんという答えになるらしい。ご注意を。
そういえば、米国では、ガスコンロの使用が禁止されるかもとかいうニュースを見た。コンロから排出される微粒子が健康に良くないらしいが、それとは別に、炭酸ガスの放出もあるので、今後は電気式に置き換わって行くのが時代の趨勢かも知れない。手鍋焙煎も、IHヒーターでやらなければならなくなるのかも。あ、薪の火なら炭酸ガス的にはOKだったかな。変な理屈だが。

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