SSブログ

静かな夜 [日常]

久しぶりに涼しい夜の道を走りながら、ふと気がついた。静かなのだ。
あのうるさくて仕方がないセミの声がしない。そもそも振り返れば、セミは夜は鳴かないものだと思うのだが、最近のセミは夜も大きな声で鳴き続け、鳴きやむのは早朝のみというのが最近のパターンであった。
調べて見ると、やはりセミは夜は鳴かないのが正常とのことで、どうも都会の(ここは都会では無いが)セミは街灯による光と、25℃以上の熱気により、昼間と勘違いして鳴くと言うことらしい。街灯の光は、いまやそこかしこに有るから、要するに気温が25℃を超えるかどうかが、セミが勘違いするかどうかの境目と言うことになる。そして、久しぶりに涼しくなり、気温が25℃を下回ったので、ようやく夜が来たと思ったらしいのだ。
さすが何年もの年月を地下で過ごしてきた連中だ。気温さえ十分あれば、何日でも徹夜で鳴き続ける体力があるのだろう。命の最後を燃やし尽くす徹夜の絶叫。生命の神秘を感じないでもないが、頼むから、夜は静かにして欲しいと心から願うばかりである。何しろ、この地域のセミの数は半端ではない。深夜道を歩いていると、脱皮のために、木に登ろうとしているセミに何度も会うほど、そこら中にセミがいる。子供はセミを捕るために虫取り網など使わない。木にとまっているセミに近づき、手でつかむのだ。それが可能なほどにセミが多いのだ。
一夏が過ぎると、庭は穴だらけになる。最初は何の穴かわからず不気味だったが、最近ではセミの穴だと理解した。庭の下にはいったい何匹のセミがいるのか。ちょっと不気味ではある。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0