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DT SWISS を再び爆音ハブに [日常]

 DT SWISS R23 SPRINE DB を使用している。購入した時、リアアブを分解すると、粘性の低い赤い色のグリスが少量だけ入っており、スターラチェットでは無い、3爪の通常のラチェットなのだが、かなりの爆音ハブであった。赤いDT SWISS純正のグリスが手に入らなかったので、モルガンブルーのカンパグリスを購入し、たっぷり詰めてほぼ無音ハブにして使用していた。これは、夏の早朝出かける際に、爆音ハブは冗談でなく近所迷惑だったからである。シマノのハブは、通常ここまで爆音ではなく、おそらくはあまり爆音でない方が良いのではないかと、何の理由もなく思ったというのもある。ネットでは、カンパの爆音ハブを同じようにグリスたっぷり詰めて静穏化する話題が結構出ていたので、まあ良くある話なのだろうと思っていた。
 しかし、先日ママチャリのボスフリーを分解した際に、ラチェットにはグリスを使ってはいけないというブログを見て、少し真面目に考えてみることにした。そもそも、DT SWISSのハブのメンテナンスは動画がアップされており、それによれば、例の赤いグリスを刷毛につけて、要所にペタペタと塗れと言っている。グリス漬けにするのでは無いということだ。先のボスフリーでグリスを使うなというのは、ラチェットの動きを阻害しないためだという。確かに、硬いグリスを塗り固めてしまうと、爪が軽く動かなくなってしまう。
 ロードバイク用のフリーハブは、基本レース仕様である。特にDT-SWISSのフリーハブは、スプロケットを持って引っ張れば、簡単に外れる構造であり、簡単にメンテナンスできる構造になっている。つまり、必要に応じて適宜メンテナンスするのが基本で、グリスを詰めて2年も3年も放置する仕様ではないという事だ。そう考えれば、グリスは粘性の低いもの(もしくはオイル)を最小限使用するのが正しい使い方だという事になる。静穏化するほどグリスを詰めた場合、かなり軽いばねを使っていることもあり、爪の動きが鈍くなりそうである。実際、100km程度走ると、時々フリーから「パキン」と音がすることがあった。実は昨日は久しぶりに霞ケ浦1週(total 150km)を走ったのだが、途中若干フリーハブの動きにおかしな事が何回かあったのだ。ひょっとするとグリスの詰め過ぎの影響かと気になっていたのだ。ダウンヒルなどでは、50-60km/hの速度で延々空走するので、グリス切れが気になるのだが、まともに爪が動かないというのも偏摩耗の原因になりそうで、問題な気がする。
 と、いろいろ考えた結果、とりあえずグリスの量を必要最小限度にして、爪の動きを妨げない条件に戻してみることにした。そもそも、グリスを沢山詰めても、しばらく走ると少しづつ音が大きくなり、最近ではすっかり音が大きくなっていた。これって、グリスの状態はどうなっているの?と気になるわけだ。で、久しぶりにフリーハブを引っこ抜いて見た。しかし、心配していたようなことは無く、特に問題となるような状態ではなかった。若干グリスが黒くなっていたが、このグリスを完全にふき取って、そこに少量のカンパグリスを塗って組み上げた。で、回してみると、爆音ハブだ。そう、買った当時の音だ。おそらく、この状態が正常なのだと思う。だいたい、私は雨の日はロードバイクに乗らないので、フリーハブが濡れることはまずない。フリーハブはかなり密閉された状態なので、グリスが流れることもないし、ほこりが入ることもない。要するに、少量のグリスがあれば、それで十分なはずなのである。オイルでも良いのかも知れない。純正の赤いグリスは、かなり粘性が低かったのだ。使用しているカンパグリスは、粘度は低いがグリスとしての潤滑性はシマノのデュラグリスに比べるとかなり見劣りする。DT SWISSの純正グリスが欲しいのだが。海外通販でも見たことが無い。

追記
海外通販でも売ってないと書いてから気になって、BIKE24を見てみたら、ちゃんと売っていた。16ユーロだ。しかも、商品説明に、刷毛で塗れ。グリスを入れすぎるとスターラチェットがちゃんと動作しないと書いてある。商品説明によれば、どうもモリブデングリスに5%のミネラルオイルを混ぜたものらしい。つまり、グリスだけでなく、二硫化モリブデンで潤滑するタイプだ。こりゃあ買うしか無いかなあ。(自分で調合しちゃうか)
 いやいや、ちゃんと読むとモリブデングリスとは書いてない。リチウムグリスをベースに、固体潤滑材が入っている白い潤滑剤がTP-42というやつらしく、そこにさらにミネラルオイルを加えて、赤く色を付けたのがDT SWISSのグリスだという事らしい。金属面のこすれあいを潤滑するグリスらしいので、それらしい白いグリスを買えば良いのかも知れない。
 アマゾンで見繕ったところ、セラミックグリスなるものを見つけた。AZのやつが恐ろしく安いわりに評判も悪くないので、試してみることにする。セラミックグリスという名称は以前から目にしていたが、まさか窒化ホウ素が入っているとは知らなかった。窒化ホウ素や二硫化モリブデンは、最近はやりの原子層物質で、まあ要するに層状結晶で層間の結合が弱いため、層間がずれやすく、これが原子レベルで生じることから、ドライな潤滑材として働くほか、油膜が切れてしまうような力で押し付けても、面内の結合は強いため、これらの結晶は切れることなく表面を保護するので、過酷な環境での潤滑性能に優れるという特長があるはず。まあ、そういうことになる。にしても安いなあ。大丈夫かなあ。まあ、BNなんて純度が高くなければそんなにしないか。白さが目立つ製品はおそらく粒径が荒い。細かくなるほど透明感が出てくると思うので、シマノのハブグリスの方が微粒子かも知れない。単に含有率が低い可能性もあるが。DT SWISSのグリスは、かなり不透明感が高いので、AZレベルかな。

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