SSブログ

Open mold carbon frame [日常]

タイトルが正確に何を意味しているのか、まだ良くわかっていないのだが、中華カーボンフレームを買う際には、これがある程度重要な様である。
もとはと言えば、エディーメルクスのシートチューブが割れたことが問題である。修理をすべく準備はしたものの、忙しくてまだできていないのだが、そうこうしているうちに、いっそのこと新しく中華フレームでも買って組み直すかと思い出したのだ。で、ドグマのコピーフレームも楽しそうなのだが、何よりも、メンテナンス性の高いフレームにしたいと思い、ケーブルの取り回しや、シートポストクランプ、BBの規格などを好みのものでそろえて、しかも好みのデザインのフレームは無いかと探してみた。できれば、定評のあるメーカーで、好みの色に塗ってくれると良いなあと。Aliexpressで探していると、TanTanスポーツとかいう業者のSeraphとかいうブランドが、Hongfuのフレームだとかいう話があり、この辺を買えば間違いないのかと、いろいろ吟味していたのだが、不思議なのがその価格だ。同じ形状のフレームが他社からも販売されており、価格が違っていたりする。どれもHongfuだかDengfuだかが作って、ただ色を塗って販売しているのかと思っていたのだが、どうも違うらしいというのが、海外の掲示板のやりとりでわかってきた。
VeloBuildとかいうフレーム販売サイトがあり、そこにもSeraphと同じフレームが販売されている。このサイト、海外ではそこそこ有名らしく、お値段も安い。ドグマ風のフレームもある。で、このサイトのフレームがなぜHongfu本家よりも安いのかという、勇気あるユーザーの問い合わせに対し、出てきた答えがこのOpen mold frameだ。つまり、HongfuやDengfuでは、フレームの型を製造して、その型を使ってフレームを製造している訳だが、そのフレームの型は誰でも購入できるらしい。そのOpenな型を使ってフレームを製造しているメーカーがいくつもある様なのだ。Open mold工法という製造方法に関する全く別の用語があるため非常に紛らわしいのだが、どうも中華カーボンフレームの世界では、このような用語が使われている様だ。
この話を知って、ようやくAliexpressのフレームの規格詳細がトンチンカンな理由がわかった。ロードバイクのフレームなのに、Vブレーキと書いてあったり、BBがBB68とあったり、非常にいい加減な記述が多い。しかし、フレームはそれなりに評判が良く、良く売れていたりするのだ。中国の通販はユーザーの評価が重要で、悪い評価をもらうと売れなくなってしまうため、それなりの企業努力をしている。つまり、劣悪な商品は駆逐され、それなりの物が生き残るようになっているわけだ。だから、そこそこ数が出て、評判の良い製品は、それなりに良い物なのだが、その詳細の記述がトンチンカンなのが、どうしても謎だった。しかし、今回、その理由がわかった。要は、フレームの型は購入したもので、自転車については何も知らない素人が製造販売しているということだ。型を作るわけではないので、自転車について詳しい必要は無く、ただうまくプレプレグをカットして、貼り合わせ、焼き上げて塗装すれば良いわけだ。そのフレームに取り付ける部品の規格など、知る必要も無いという訳だ。空中分解しない程度に上手にくみ上げると、それなりの強度になるように設計されているのか、大きなトラブルは滅多に発生しないようだ。後は、綺麗に塗装する方法とか、そういった付加価値を如何につけるかで、売り上げを伸ばそうというのだろう。
Aliexpressで、カーボンフレームを検索すると、DengfuやHongfuは出てこないので、もう販売していないのかと思ったが、ちゃんと調べれば販売している様だ。しかし、価格は他社よりも高い。その理由が上記の通りで、型の製造コストが製品に乗せられているからだというのが、他社の言い分である。しかし、これら本家のサイトでは、BB規格も正しく表記されているし、信頼感が高い。つまり、そういう自転車の事がよくわかっている会社で製造されたフレームの方が、同じ型を使っていても、出来が良いのではないかと想像される。それが高めの価格設定の根拠なのかなあとも思って見るのだが、さて、中国のこの手の社会はそんな単純では無さそうな気もするので、どんなものか。
で、いろいろ考えた結果、どうもHongfu、Dengfuのフレームは好ましくないとの結論に達してしまった。なんというか、きな臭いのだ。で、なぜかICANに戻ってきた。このメーカー、ずいぶん前からカーボンフレームを販売しているが、売れ筋は1つか2つで、一応、オリジナルに見える。他社からも販売されていない。つまり、ICANの型は流通していないような気がする。要するに、まともな普通のフレームメーカーの様相だ。まあ、カーボンホイールにはやばい製品があるので、中華らしいといえば中華らしいのだが。
FTP200Wの私では、フレームの善し悪しは問題にならない。問題は安全性だけだ。結局それはどれを買ってもそれなりに担保されているという事であれば、もう何でもありなのだ。どっちみち、安価なフレームは中国か台湾製だ。問題は、製造後の製品チェックと品質管理だ。おそらく、このコストが馬鹿にならないので、まともなメーカー製は高くなる。しかし、別に正しく検品されていなくても、たまたままともなフレームに当たれば、同じ性能の物が安く買える。これが中華フレームの良いところだ。その代わり、時々ひどいのが送られてくるわけだ。しかし、エディーメルクスのシートチューブは、本来不良品レベルだと思われるのに、そのまま市場に出ている。ちゃんとしたメーカー品でも、ある確率で不良品は発生するのだ。コピー品の様な、法に触れる製品で無ければ、後は個人の好みの問題だと思う。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。