SSブログ

突然中華カーボンを卒業 [日常]

 先週、鹿島灘に向かう途中、歩道の段差を超える瞬間にバキっとやばい音がしたが、原因はハンドルバーが回ったためだと分かってホッとして、増し締めして帰ってきたわけだが、今週ようやくステムを外して様子を見てみた。その結果、見事にハンドルバーに亀裂が入っていた。きちんと締め戻せば、まだ使えないことも無いかと一瞬思ったが、やばそうなので廃棄することにした。中華カーボンハンドルバーで、3500円くらいのやつだ。で、在庫のGIANTのアルミのハンドルバーに換えた。割れたカーボンのハンドルバーを見ると、取り付けの問題もあることがわかったが、気になって、Defyにつけてあるハンドルバーも外して見てみた。こちらは異状なく使えているものだ。しかし、よく見ると、ステムが食いこんでいることが分かった。まだ割れていないので、このまま使おうと、一旦整備したのだが、夜中になって冷静に考えて、結局こちらもGIANTの在庫のアルミに戻した。ちなみに、どちらもトルク管理はしっかりしており、締め付けはやや弱めで使っていた。
 これまでなぜ中華カーボンを使っていたのかといえば、どうせイタリアのメーカーも実際には中国で生産しているのだから、正規の流通ルートを通らない、怪しげな商品なら、まあ正規品と同等の品質では無いものの、そこそこ使えるのではないかと期待していたからだ。アリババのシステムは、ユーザーの評価が重要で、いい加減なものを売って評価が下がると、売れなくなるので、それなりに頑張っているのだろうと。しかし、これは誤った考えであることが、今回のハンドルバーの割れによって証明されたことになる。このハンドルバーは、精度に若干問題があるものの、強度はそこそこ使えるレベルなのだろうと考えていた。しかし、実はこの精度が足りないというのが、自転車のパーツとしては致命的であるということを、今回の件が証明した。
 よくよく考えると、自転車は、パーツの精度が十分にあることを前提に組み上げるようにできている。精度があるから、適正締め付けトルクで締め付ければ、きっちり固定できる。しかし精度が足りなければ、当然固定できないことになるわけだ。固定できないからと、強く締めれば破損してしまう。これも、精度が出ていれば割れにくいが、精度が足りないと応力集中が起こり、割れにつながる。つまり、カーボンパーツにとって、精度は何にも増して重要な要素であり、これが足りなければ、それは使えない代物という事になるわけだ。アルミやスチールでは、多少精度が足りなくても、グイっと締めれば何とか使える。そう簡単に割れないからだ。しかし、カーボンはそうは行かない。
 これまでいくつかの中華カーボンパーツを見てきたが、どれも精度が出ていない。丸い筒は円筒でなく、多角形の断面になっている。これでは、締め付けたときに変形するし、応力集中も起こす。当面何とかなっても、いずれは破損する運命だ。きちんとしたメーカー品は、一見似ているのだが、ちゃんと真円になっている。クランプとぴったり締めあうので、固定できるし、壊れない。たとえどちらも中国製であっても、安売り品のメーカーは、この精度を出すことが重要である事を知らないか、できないか、知っていて可能であってもコスト的に無視しているかのいずれかなのだろう。で、これは致命的だ。
 グダグダ書いたが、やはりまともな物を使わないと、命が危ないということだ。精度の出ていないパーツで組んだ自転車で、50km/hで走れば、これはやはり命懸けだ。実は3Tの本物のハンドルバーが安売りされていた(9000円)ので、先日買ってみた。強度は中華カーボンと似たようなレベルだと思う。しかし、やはり精度が違う。本物は良い。BXTのフニャフニャフレームも大好きなのだが、これもそこら中精度が足りない自転車なので、卒業する事にした。いい勉強をさせてもらった。
 というわけで、Xeliusをクリック!

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感